金魚品評会で見た、人の欲望と禍々しい無法地帯

人の欲望は時に醜く、争いの元になる。

地元浜松市の無料金魚すくいが、
大人も子供も群がる無法地帯と化し、
文句や罵倒が飛び交う中にいて、
そう思った。

 

 

2018年9月16日(日)に、
浜松市のフラワーパーク内で、
金魚品評会が行われた。

意外に有名なイベントらしく、
金魚関係の本を見ると、
どこにでも載っているくらい。

まぁ、金魚に興味がある人は少ないし、
年に一度のイベントにしては、
集まった人数も200人程度だったけど。

 

そこで無料金魚すくいが実施された。

順番も列もなく、
金魚をすくうポイも何個ももらえる。

例えばポイを10個もらって、
同じ人が同じ場所で、
金魚すくいをやり続けることも可能。

実際に子供が金魚すくいをして、
親がポイを補充し続けるという
無限ループに入ってた親子もいた。

そこはルールなしの完全無法地帯。

 

金魚すくいを実施した金魚屋は、
全員70歳以上のおじいちゃんで、
しかも3人しかいなかった。

それに対して金魚すくいに集まった人は、
ざっと見た感じで100人以上。

まともにさばけるわけないよね。

ただでさえ金魚すくい屋は、
金魚を袋に入れたり、
ポイを渡したり渡されたりして、
忙しい仕事なのに。

明らかに1人で対応できるわけない。

 

金魚屋も「もう好きなだけ持ってって」
と言って、やぶれないアミと袋を
客に渡す始末(笑)。

そして10匹以上の金魚を
持ち帰る人も珍しくなかった。

中には大きなバケツを持参して、
何十匹も持ち帰る人もいた。

 

そんな人達を横目に、
「どういうつもり!?」
「意味が分からない」などと、
聞える声で罵倒する人々。

それでも、持ち帰り数の制限もないから、
欲望丸出しの人達は、
1人で何匹も金魚を持って行く。

「もうそれくらいでいいでしょ」と、
大人が大人を叱る場面もあるし、
舌打ちしてにらみつける人もいる。

満員電車並みに人がひしめき合い、
服を踏んだり人を蹴ったり、
お互いがストレスを与え合う。

秩序のない無法地帯は、
全員にストレスと憎しみを与え合う。

 

なんて禍々しい空間。

「無料だからって、ここまでなるの!?」
「災害時ってこんな感じなのかな」と、
心の中で思った。

そういう「禍々しい気」って、
周囲に伝染する。

俺は普通に金魚すくいしてたけど、
他人が邪魔でしょうがなくて、
全員嫌いになったもん(笑)。

 

赤の他人のことなんて
どうでもいいってのが人間の本音?

そんな世界にいたいくないと思った。

いい大人が低レベル過ぎて、
「この国に未来はない」とさえ思った。

 

 

大量の金魚を持ち帰るのはいいけど、
どれだけの人が、この後、
ちゃんとお世話をするだろう。

何匹もの金魚を、
水も酸素も不足している過密状態で、
袋詰めして長時間経てば、
ほとんどの金魚は死んでしまう。

 

中には、大型魚などを飼育していて、
エサ用に金魚を用意する人もいる。

本当に人間ってやつは、
欲望まみれの生き物で、
しょうもないと思った。

 

無料も怖いね。
欲望まみれの自己中が群がってくる。

何でも安けりゃいいってものじゃない。

今回の金魚品評会では、
そんなことを学べました(笑)。

 

 

 

ちなみに俺は、20匹持ち帰った。

ちゃんと水槽を用意して、環境も整えて、
みんな元気に育ててるよ。

ちょっとしたアクアリウムみたいで綺麗。

人間だって捨てたもんじゃないって、
金魚達にも思ってもらえたらいいな。

こんな時代だからこそ、
優しさや思いやりの心を、
持ち続けたいと思うんだ。

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