声なき声

絶望

和1

見た目だけでは分からない、
苦しみや悲しみを抱えてる。

そんな声なき声を持ち、
どうしたらいいか分からない。

そんな人達がいる。

残念で残酷だけど、
現実では、もう手遅れってことがある。

再発防止策や改善や努力が届かない範囲。

もうどうしようもない。

希望もなく、ただ嘆くだけ。
やがて嘆くことすらしなくなる。

暗い部屋で膝を抱えて、
独りぼっちだって思って、
ふさぎこむ。

自分は何をやってもダメだって、
生きてる価値なんてない、
死にたいって思ったり。

どの道を選んでも、
望む未来には届かなくて、
最悪の結末しか見えない。

涙を流せる内はまだ良くて。
涙が枯れた先に、自分を失くす。

そんな日々を過ごしてる人達がいる。

 

人を救う事は、簡単じゃない。

どんな言葉も、心に届かない場合もある。

だって本人の気持ちなんて、
他人に分かるはずないんだから。

自分の事を、何でも全部話せるわけでもない。

誰にも知られたくないこともある。

そんなこんなで、この国では、
1日に約80人が自殺してる。

自殺者数、年間約3万人。

これって途方もない数字だと思うんだけど、
世の中では、そんなに重く捉えられてない。

それが当たり前で常識?

自分には関係ない?

俺は、そうじゃないと思う。

 

極論から言うと、
全員が青春すれば、誰も自殺しない。

落ち込むことはあっても、
必ず立ち上がれる。

自分が孤独になってはいけない。
誰かを孤独にしてはいけない。

俺達にできることは、
ほんの少しでも誰かに、
興味を持ったり、接してあげること。

「大丈夫?」「どうしたの?」

そんな一言が、時に誰かの心に響く。

思いやりが無意味になる時もあるけど、
思いやりを持って接することをやめないで。

自分さえ良ければいいとか、
自分に被害がないようにしようとか、
他人をないがしろにしないで。

人は、誰かを救いたいとか、
助けてほしいって思う生き物。

無数の人達が、そう強く願うことで、
文明は進化・成長を遂げてきた。

人は人なしでは生きてはいけない。

 

青春したいけどできてない人達に、
青春してもらう為には、
何ができるだろう。
何をするべきだろう。

前向きな考えを発したり、
青春してることを伝えたり、
正解・正論を説いたところで、
人はそう簡単に変われない。

変わる為の方法を知ったところで、
行動できない人が多すぎる。

青春する為の環境や機会を提供しても、
一歩踏み出せる人ばかりじゃない。

絶望の中にいる人や、
病んでる人に青春してもらうには、
立ち上がってもらうには、
どうしたらいいんだろう。

「青春してみよっかな。」って、
思ってもらう為にできることは?

考えても考えても、答えが出ない。

だから誰も救えない。

でも嘆く声なき声は、世界に溢れてる。

聞こえなくても、見えなくても、
そこら中で残響してる。

友達や恋人みたいに、
関わりのある人を救う事はできる。

話を聞いてあげられるし、
問題解決の協力もしてあげられる。

でも救う対象が他人の場合は?

他人を救う為の解が、導き出せない。

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