別れの真相

前カノと別れて1年経った。

付き合ってる最中のことは、
時間の経過と共に、
少しずつ忘れて薄れてる。

顔も声も、ハッキリ思い出せなくなった。

でも、それでいい。それがいい。

 

ほとんど毎日一緒にいたし、
4年も付き合ってたから、
皆は別れた理由を凄く聞きたがる。

そういう時は、
「好きじゃなくなったって言われた。」
って答える。

それが一番短くてシンプルだし、
相手の気持ちだから、
誰もそれ以上は深く追及してこない。

それに、別れる時に、
実際に言われた言葉だから。

でも真実は、そんなにシンプルじゃない。

色々な理由や要素が重なって、別れた。

その原因は、主に4つ。

 

1つ目は、彼女が転職して、
新しい環境に身を置くことになったことが、
最初の原因。

そこでやりがいのある仕事について、
高い評価と待遇を得るようになった。

プライベートでも、ゴルフや飲み会等、
頻繁にコミュニケーションを取ってた。

こうして、外の世界に、
楽しさを感じるようになった。

 

2つ目は、セックスレス。

特に何かあったわけじゃないけど、
付き合って2年ちょっと経った時に、
彼女に性欲がなくなった。

ちなみに、転職時期と一致する。

なので付き合ってた後半1年半は、
体の関係がないまま付き合ってた。

そういう行為に対して、
強い嫌悪感を持つようになったみたい。

勿論、男の俺としては辛いし、
彼女自身も、申し訳なさそうだった。

これが原因で、何回もケンカになった。

 

3つ目は、マンネリ。

4年も付き合って、ほぼ毎日一緒にいた。

普通のカップルでいえば、
10年分は一緒にいたかもしれない。

本来なら、とっくに結婚するくらい、
長い時間を共に過ごしたことになる。

そもそも、彼女が転職した理由も、
結婚したら、同じ会社では、
働き続けることが禁止されていたから。

気持ちと現状の変化が、
追いついてなかったし、
噛み合ってなかった。

 

4つ目は、俺の夢。

彼女は、俺には普通の会社員として、
働き続けて欲しかったらしい。

堅実に、安定した職に就いたまま、
結婚生活を送りたかったみたい。

まっとうな意見だね。

俺が今みたいに、青春屋さんとして、
独立起業することに反対してた。

「うまくいくとは思えない」
「ついていけない」
「苦労したくない」

って言葉を投げつけられた。

 

前カノに対して、未練はないし、
連絡先も消したし、戻りたいとも思わない。

こうして振り返るのは、
今の彼女を大切にしていきたいから。

もう二度と、幸せな日々と、
大好きな彼女と、その先にある未来を、
なくしたくないから。

 

でもね、前カノは、こうも言った。

「私がいたら、あなたは夢を捨てる。
せっかく見つけた大切な夢だから、
頑張って、叶えて欲しい。
だから私は、身を引きます。」

 

そして更に、
好きじゃなくなったと言いながらも、
腕にリスカをした真新しい傷があった。

 

前カノからの最後の言葉は、

「絶対に幸せになってね」だった。

 

これらから導き出される解は?

 

今更、答え合わせなんてできないけど。

答え合わせなんてできないからこそ、
ポジティブに解釈した方が良いと思う。

別れの原因は、
本当は、全部俺にあった。

前カノはきっと、俺の背中を押してくれた。

自分と一緒にいたら、
俺が幸せになれないと思って、
でもできることなんて何もなくて、
身を引き、離れる決断をしてくれた。

不満を抱え、イライラしてる俺を、
何とか楽しませよう、幸せにしようと、
健気に頑張ってた彼女の姿があった。

 

だからこそ、俺は、
夢を叶えなきゃいけないし、
幸せにならなきゃいけない。

じゃないと、前カノの気持ちが、
無駄になってしまうから。

 

ありがとう。

ごめんね。

大好きだったよ。

頑張るね。

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