ぬくもりと涙

きっと、今まで長い間、
ずっと辛くて悲しくて、
色んなことを我慢し続けて、
耐えてきたんだろう。

本当は欲しいものも、欲しいと言えず。

したいことを、したいとも言えず。

日々のするべきことや、
義務をこなすことに追われて、
自分らしく生きることを忘れる。

そんな悲しい人達は、今の世の中に、
どれくらい溢れているだろう。

 

生きていると、傷が増えていくし、
頑張り続ける必要がある。

悩みや問題が、常にまとわりついてくる。

本当は皆それぞれ、何かと戦ってる。

でも大人には、責任があるし、
何でもないような、
平気なフリをしている。

その負荷が大きくなり過ぎると、
心を閉ざしたり、壊したりする。

 

どこか心が欠けているような、
何か足りないような、
そんな漠然とした気持ちは、
多くの人達が抱えている。

それが何か気づけなかったり、
気づけても、時間やお金がなくて、
諦めたりする。

探しても、見つからなかったり、
見つかっても、手に入らなかったりする。

そんな風にさまようことは、
仕方のないことだけど。

とても悲しいね。

幸せな時間を過ごせたら良いのに。

 

ふとした時に感じた誰かのぬくもりが、
とても暖かくて、愛おしくて、
涙が流れてしまう。

それは、今まで色んなことを、
頑張り続けて、我慢し続けてきたから。

ずっと欲しかった安心感を、
心が感じたから。

そんなぬくもりを、
離したくない、離れたくないって、
思うことは当然のことで。

人は人のぬくもりなしでは、
幸せを感じることはできないと、
つくづく思う。

 

誰かのぬくもりは、
安心感、暖かさ、思いやり、優しさと、
様々な感情を伝え合う。

肌で感じる体温と、心が感じる心。

それはとても心地良い。

誰もが、愛されたいって想うから。

寂しい思いなんて、したくないから。

独りじゃないんだって、
誰かと繋がってるんだって、
証明してくれるぬくもりは、
大切な人同士で分け合っていこう。

 

とても純粋で、健気で、儚げで、
一途な想いを感じると、
どこか罪悪感を感じてしまう。

自分の行動や言葉は、
本当に正しいのだろうか。

一時の優しさは、優しさではなく、
相手をより深く傷つける場合がある。

浅はかな考えで、相手のことを考えず、
自分さえ良ければいいって、
子供みたいな幼稚さは、
いつか誰かを傷つける。

色んな大切なものを、
沢山与えてもらってるのに。

人はいつも、迷って、悩んで、
不安なまま、何かを選んでる。

きっと正しくなんかない。

今さえ良ければいいわけでもない。

それでも愛されたいって願うのは、
ぬくもりを感じて涙が流れるのは、
とても人間らしい感情かもしれない。

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