まっさら

DSC_0354

ふと、自分が学生だった頃を思い出した。

まだ、まっさらだったあの頃。

沢山の友達。彼女。家に帰れば家族がいた。

1年が、春夏秋冬が、1ヵ月が、
今と比べると、とても長く感じた。

今は高校を卒業して14年経つ。

いつの間にか、そんなに時間が過ぎていたんだね。

 

正しい事なんて、ほとんど何もしてこなかった。

友達の存在も優しさも、当たり前だと思ってた。

人からの愛情や暖かさも、気づけなかった。

毎日「不自由だ!」って、文句を言ってた。

でも構って欲しくて、褒めて欲しくて。

毎日、オシャレだけはちゃんとしてたな。

 

今の俺が、学生時代の自分に会えたら、
「羨ましい」って思うんだろうな。

でも、学生時代の自分が今の俺に会ったら、
がっかりするんだろうな。
文句と誹謗中傷の嵐だろうな。容赦なく。

 

分かってるよ。過去なんて振り返っても、意味なんてない。

今の自分にできることを精一杯やる。

前だけを見る。それが正解。

でもさ、たまにはいいじゃん。

心の赴くままに、過去の思い出に浸るのもさ。

 

あれだけ沢山の人達がいてくれたのに、
いつの間にか一人になった。

色んなものを、捨て続けてきたような気がする。

あれは嫌これは嫌って。

多分このままだと、
『孤独が大嫌い』ってことすら忘れてしまうんだ。

そうして人は、『本当の何か』を忘れ続ける。

でも消えるわけじゃない。確かに残ってる。

ふとした時に甦るんだ。
「あぁ、そういやそうだったな」って。

それは記憶。映像・音・匂い・感覚・感情。

それらは生きた証。

 

大人になって、いつの間にか、
色んなものを失って、衰えて、背負っていた。

なくなるものばかりで、ゲンナリするよ。

でも忘れちゃいけない。
自分だけじゃなくて、皆そうだってことを。

「だから別にいいじゃん」じゃなくて。

ちゃんと手を取り合って生きていこう。

感謝の気持ちを抱き続けよう。

生きてるんじゃなくて、生かされてるんだから。

 

別に賢くなくたっていいんだ。

正しくなくたっていい。

自分の人生を、自分の意思で歩いて行こう。

減り続ける、自分に残された時間を、大切に使おう。

それが一番の親孝行。世界への恩返し。

 

もう今更、過去には戻れない。

歳が若くなることもない。

いつかシワシワになって、ヨボヨボになるんだ。

どんどん、まっさらじゃなくなっていく。

出会いと別れを繰り返す。

二度と会えない人が増えていく。

一緒に笑ってた人が、違う誰かと一緒に笑うようになる。

 

でもね、覚えておいて欲しいことがある。

何もかも詰め込む必要はないし、背負う必要もない。

意外といらないものだらけ、邪魔なものだらけ。

できるだけまっさらになるのも、案外大事だよ。

本当の自分を、見失わないでね。

Follow me!

次の記事

大人が青春する方法