それぞれの夢

バスケが大好きな友達Mが、
ふとしたキッカケから、
夢の実現に近づいている。

バスケに対して並々ならぬ情熱を持ち、
応援団の指揮を取ったり、
遠方へ出向いたりしていた。

そんな友達に、あるオファーが来た。

ある新しい大学に、
来年からバスケ部ができる。

その大学の事務員として働きつつ、
バスケ部のマネージャーをする仕事を、
監督になる予定のプロバスケット選手直々に
お願いされたらしい。

大学を卒業していて、バスケに詳しく、
情熱を持ってる人を探していたらしい。

そこに友達Mが目に入り、
この人だ!って思ったらしい。

 

全国を目指す新設チームの
立ち上げからマネージャーをする。

それはMにとって、とても魅力的な話。

周りの友達や家族も応援してくれてる。

広報活動もするから、
元々の夢だったバスケットの記事を書く
ライターとしての活動もできる。

M自身も10年以上バスケをしていたから、
的確なアドバイスやフォローもできる。

まさに天職。

更に先の話だけど、
バスケに関するマネジメントや
広報力を磨き、
成果を出して評価をされれば、
自分で会社を立ち上げることもできる。

この人に任せればチームが強くなるとか、
良いチームを作れるという信頼があれば、
自然とオファーが来る。

更にそれがうまくいけば、
バスケ会を盛り上げ、
バスケの魅力や楽しさを
世の中に浸透させた第一人者として、
名を馳せることになる。

とてつもなく青春度の高い夢だ。

もちろん俺も、心から応援してる。

 

それでもMは、迷っていた。

まだ見えない将来を考え過ぎていて、
決断をしきれていなかった。

だから背中を押してあげた。

だって先のことなんて誰にも分からない。

このチャンスを逃したら、
同じようなチャンスはなかなか訪れないし。

今の気持ちを第一に優先するべきだから。

そんな感じで30分くらい語り合った。

 

夢

 

結果、Mはその大学で働くことを決意した。

バスケ部ができるのが、
来年の4月からだから、
まだ少し先の話だけど。

迷ってるMの背中を、
少しでも押してあげられたから、
青春の先生としては感無量だ(笑)。

 

続く。

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